牛車で往く

日記や漫画・音楽などについて書いていきます 電車に乗ってるときなどの暇つぶしにでも読んでください

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感想

音楽と煙草とその先にある自由(映画「NO SMOKING」)

この前の土曜日はいつもより早起きをして映画を観に行った。細野晴臣のドキュメンタリー映画「NO SMOKING」。 hosono-50thmovie.jp 上映されている劇場が小さなところであったため、早めに行かないとチケットが売り切れると思い、上映開始1時間前に買いに行…

東京にフラっと行けるほどのフットワークの軽さがほしい(スズキナオ「深夜高速バスに100回ぐらい乗ってわかったこと」)

最近読んだスズキナオ氏の「深夜高速バスに100回ぐらい乗ってわかったこと」が面白かった。 深夜高速バスに100回ぐらい乗ってわかったこと 作者: スズキナオ,ポッポコピー 出版社/メーカー: スタンド・ブックス 発売日: 2019/11/01 メディア: 単行本 この商…

過去を振り返るのはいつだって今の自分(ペク・スリン「惨憺たる光」)

なんというか、9月、10月の時間はあっという間に過ぎて行っている。今年の夏は最高気温はそんなに高くならなかったが、暑い期間が長かった。9月なんてずっと夏の気温のままで、なかなか涼しくならなかった。だから9月になっても夏が終わった感じがしなくて、…

大阪エヴェッサホーム開幕戦、はじめてのバスケ観戦

スポーツの秋。とはいえ自分でスポーツをすることは本当に少なくなった。最後に運動したのはいつのことだか思い出せない。学生時代が終わり大人になると、スポーツはすることよりも見ることが多くなった。そして、スポーツを見ることが多くなってから、私は…

ファイナリストが着れる赤いTシャツがカッコ良くて仕方ない(キングオブコント2019 感想)

待ちに待っていたキングオブコント2019。キングオブコントしかり、M-1しかり、大きなお笑いの大会がテレビで放送される日には、放送時間になるまでにすべての用事を済ませておきたい。何もかも終わった状態で、番組に集中したい。ということでキングオブコン…

"今日の天使"っているよねっていう漫画(和山やま「夢中さ、きみに。」)

最近、カネコアヤノのこの動画を見まくっている。 DAX × lute:カネコアヤノ「天使とスーパーカー」 「天使とスーパーカー」、めちゃくちゃ好きだ。そして何より、この動画の開始から0:35あたりまでのカネコアヤノの表情が最高だ。なんか笑ける。別に馬鹿…

感動するというよりは気づくという感じ(オカヤイヅミ「ものするひと」)

オカヤイヅミの「ものするひと」という漫画を買った。 ものするひと 1 (ビームコミックス) 作者: オカヤイヅミ 出版社/メーカー: KADOKAWA 発売日: 2018/03/12 メディア: コミック この商品を含むブログを見る 30歳の小説家の日常を描いたこの作品。本屋で見…

なんといってもみつみちゃんの顔が趣深い(高松美咲「スキップとローファー 1巻」)

高松美咲さんの「スキップとローファー」を買いました。 スキップとローファー(1) (アフタヌーンKC) 作者: 高松美咲 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 2019/01/23 メディア: コミック この商品を含むブログを見る 石川県の田舎から東京の進学校に入学するこ…

シティポップって結局どんなジャンルやねん

つい最近公開されたSugar's Campaignの楽曲、「City Pop」がめちゃくちゃいい。 Sugar's Campaign / City Pop (Audio Only) 背景の模様が80年代のそれっぽくていい。でも曲の感じ、めちゃくちゃインディーロックやん。ていうかシティポップってなに?まずシ…

夜桜に誘われて春の宵の散歩に出かけよう(ニッポン印象派「東京 春の宵」)

NHKのBSプレミアムで放送されていた番組、ニッポン印象派の「東京 春の宵」が素晴らしかった。 www4.nhk.or.jp 番組冒頭、中国の詩人である蘇東坡の残した詩の一節「春宵一刻値千金」が紹介されていた。春の宵のひとときは素晴らしく、どんな千金にも代えが…

思考する時間においてのみ人生は自分に近づいてくる(保坂和志「人生を感じる時間」)

小説家の保坂和志が人生について考えたこの本。 文庫 人生を感じる時間 (草思社文庫) 作者: 保坂和志 出版社/メーカー: 草思社 発売日: 2013/10/02 メディア: 文庫 この商品を含むブログ (2件) を見る 保坂さんの考えを書いた本には共感することが多い。そし…

科学的であることの重要性、そして科学的であるためには(森博嗣「科学的とはどういう意味か」)

森博嗣のこの本、読み返すたびに考え方がいい方向にリセットされる。 科学的とはどういう意味か (幻冬舎新書) 作者: 森博嗣 出版社/メーカー: 幻冬舎 発売日: 2011/06/29 メディア: 新書 購入: 3人 クリック: 146回 この商品を含むブログ (76件) を見る タイ…

短歌によって呼び起こされる様々な思い出や感情(錦見映理子「めくるめく短歌たち」)

歌人の錦見映理子によるエッセイ「めくるめく短歌たち」。 めくるめく短歌たち 作者: 錦見映理子 出版社/メーカー: 書肆侃侃房 発売日: 2018/12/21 メディア: 単行本(ソフトカバー) この商品を含むブログを見る 著者の思い出や考えたこと、感じたことなど…

丁寧に描かれた細部に神が宿りまくり(panpanya「グヤバノ・ホリデー」)

panpanyaの新刊「グヤバノ・ホリデー」。 グヤバノ・ホリデー 作者: panpanya 出版社/メーカー: 白泉社 発売日: 2019/01/31 メディア: コミック この商品を含むブログを見る 日本では手に入れることが難しい果物、グヤバノを探し求めフィリピンへと向かった…

中学時代の思い出は永遠に覚えている(ワクサカソウヘイ「中学生はコーヒー牛乳でテンション上がる」)

まだまだ大人じゃない、けれども少しずつ大人には近づいているという時期、中学生。そんな中学生たちの面白おかしい生態を、脚本家であり、コント作家でもあるワクサカソウヘイが書いたこの本。 中学生はコーヒー牛乳でテンション上がる 作者: ワクサカ ソウ…

神様、わたしのことをちゃんと見てくれていますか?(穂村弘「整形前夜」)

整形前夜 (講談社文庫) 作者: 穂村弘 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 2012/07/13 メディア: 文庫 購入: 4人 クリック: 6回 この商品を含むブログ (19件) を見る 歌人の穂村弘によるエッセイ。周囲の人を眺めてみると、自分はなんだかイケてないような気が…

非日常の世界へと逃げ込んだり、迷い込んだり(衿沢世衣子「ベランダは難攻不落のラ・フランス」、panpanya「足摺り水族館」)

年末年始は実家に帰ってゆっくりできる。掃除も洗濯も料理もしなくていいのが楽で仕方がない。時間があるということで、衿沢世衣子の「ベランダは難攻不落のラ・フランス」とpanpanyaの「足摺り水族館」を買って読んだ。 ベランダは難攻不落のラ・フランス (…

抜け出せない、平和で退屈な地方都市での人生(山内マリコ「ここは退屈迎えに来て」)

www.hmv.co.jp HMVの無人島 ~俺の10枚~において、台風クラブのボーカルである石塚さんがオススメしていたこの本を読んだ。 ここは退屈迎えに来て (幻冬舎文庫) 作者: 山内マリコ 出版社/メーカー: 幻冬舎 発売日: 2014/04/10 メディア: 文庫 この商品を含…

短歌に気づかされる確かにこの世に存在する時間(穂村弘 山田航「世界中が夕焼け」)

先週の土曜日、世界一受けたい授業に歌人の俵万智が出演していた。今、短歌ブームが来ているらしい。短歌いいよね。 でも、短歌って読んでも意味が分からないものが多い。そこで短歌を丁寧に解説してくれているこの本がいい。 世界中が夕焼け―穂村弘の短歌の…

おれもはらいそに行きたい(細野晴臣「アンビエント・ドライヴァー」)

細野晴臣さんのエッセイを買いました。 アンビエント・ドライヴァー (ちくま文庫) 作者: 細野晴臣 出版社/メーカー: 筑摩書房 発売日: 2016/02/09 メディア: 文庫 この商品を含むブログ (5件) を見る この本には、1995年から1996年までと、2002年から2006年…

いったい小説とは何なのだろうか(高橋源一郎「一億三千万人のための小説教室」)

小説の書き方。そんなもんがあるわけない。小説の書き方を学んで書かれた小説なんて、それは本当に小説なんだろうか。 一億三千万人のための小説教室 (岩波新書 新赤版 (786)) 作者: 高橋源一郎 出版社/メーカー: 岩波書店 発売日: 2002/06/20 メディア: 新…

先人の残したものを借りて、自分の頭で自分の人生について考える(竹田青嗣「哲学ってなんだ―自分と社会を知る」)

哲学について学びたいとは思うけれど、どこから入ればいいのかが分からない。そんなときに見つけたのがこの本。 哲学ってなんだ―自分と社会を知る (岩波ジュニア新書) 作者: 竹田青嗣 出版社/メーカー: 岩波書店 発売日: 2002/11/20 メディア: 新書 購入: 1…

社会で「生きのびる」ということ、個人が「生きる」ということ(穂村弘「はじめての短歌」)

時に楽しくない人生を生き永らえて何になるって思うけれど、やっぱり死ぬのは怖い。少しでも楽しい人生を送りたい。こういう気持ちを何度も繰り返し抱えながら生きている人は多いと思う。短歌には、生きるってことを本当に考えさせられる。 はじめての短歌 (…

大人になった今、もう一度子どもの気持ちを考えてみる(河合隼雄「子どもの宇宙」)

子どもって、いつまでが子どもなんだろう。大人って、いつからが大人なんだろう。明確に大人になったなあと思った瞬間はない。けれども、人間は緩やかに変化していて、気づかないうちに、子どもの頃の自分とは考え方が変わってきているのだろう。仮に、今の…

正しい読書とは -読書に対する姿勢-(ショウペンハウエル「読書について」)

読書をする。読み終わる。ああ面白かったなあと思う。だけどなんだろう、読み終わった後に何も自分に残っていない気がする。読んだことが身についていない気がする。読んでいる間は面白いけれど、読み終わった後に何も掴めていない気がする。一体、読書とは…

いつまでも青春時代の思い出話を繰り返すのだ(原田宗典「十七歳だった!」)

だれにでも青春時代はある。それが美しいものであったか、そうでなかったかは別として。そして、青春時代の大抵の出来事は、良いことであろうが悪いことであろうがなんとなく全部が良い思い出のように思えるのである。私もよく高校時代は楽しかったなあと思…

うんこ大好き水木しげる先生(水木しげる「妖怪になりたい」)

この前、龍谷ミュージアムでやっていた「水木しげる 魂の漫画展」を観に行ってから、水木先生のエッセイを読み直してます。 www.gissha.com 今読んでるのはこれ。 妖怪になりたい (河出文庫) 作者: 水木しげる 出版社/メーカー: 河出書房新社 発売日: 2003/0…

読んだら友達と会って無駄話したくなる日常系漫画(平方イコルスン「うなじ保険」)

平方イコルスン3年5ヵ月ぶりの作品集。やっと出た。 うなじ保険 作者: 平方イコルスン 出版社/メーカー: 白泉社 発売日: 2018/09/28 メディア: コミック この商品を含むブログを見る 平方イコルスンの作品の魅力は、なんといってもキャラ同士の会話だ。多く…