牛車で往く

日記や漫画・音楽などについて書いていきます 電車に乗ってるときなどの暇つぶしにでも読んでください

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どうせ死ぬならニューキックスは買わない派(ゆ~すほすてる「ニューキックス」)

今日新しいスニーカーを買いに行ったけれど、なんか途中で冷めてしまって結局買わなかった。行く前はあんなに欲しかったのに。なぜ・・・。

 

 

そしてこの曲を思い出す。わかるぜこの気持ち。新しい靴を買っても、早くちょっとだけ汚れてほしいもん。ちょっとだけ、いい具合に。なんか新品って、履いていると着心地、居心地が悪いというか、しっくりこないというか。汚れだしてから、自分に馴染んだ感じがするんよなあ。子供のときも、プラモデルとかおもちゃをちょっと汚したかった。実際のアニメや漫画では、戦ってボロボロになっているのに、俺のプラモデルは何でこんなにきれいなんだと。まあ、実際に塗装でそういうのを再現している人たちがいっぱいいることを知ってから、やっぱみんなそうだよねってなった。

 

しかし、この曲はそんな単純なことだけを歌ってるんじゃなくて、人生全体のことを歌っているんだろう。私たちは齢を重ねるごとに、小学校、中学校、高校、大学、そして会社へと進んでいく訳だけれども、別にそれを望んでいるわけではない。この道筋から自らの意思で逸れることはできると思うが、半ば自動的にこのルートに進まされ、気づけば知らない間に大きな世界に放り出されているような気がしているのも事実としてある。そして知らない間に関わる人間の数が大きくなり、『息苦しいなあ』なんて思ったりもする。『中学とか高校ぐらいのときが一番楽しかったなあ、あの頃がちょうどいい感じやったなあ』なんて振り返る人も多いと思う。松本大洋のGOGOモンスターにおいて、IQが言い放った「井の中の蛙が大海を見る必要性を感じる?」に近い感覚。

 

GOGOモンスター

GOGOモンスター

 

 

服を買いに行ったり、CDを買いに行ったりすると、行く前はあんなに欲しかったのに途中で冷めてしまうことがよくある。どの服買おうかななんて悩みながら見ていると、ふとした瞬間に『いやこんな悩んでるけど、いい服買ってどないすんねん』という感情が湧いてくる。CDとかを買いに行ってもいざ手に取ると、買うほどではないなあと思い出す。そして、買わずに家に帰ってから、やっぱり買っとけばよかったとものすごく後悔する。穂村弘の「短歌ください」の

 

どうせ死ぬ こんなオシャレな雑貨やらインテリアやら永遠めいて

        (陣崎草子・女・31歳) 

 

という歌に近い感覚を抱くときもある。

 

短歌ください (ダ・ヴィンチブックス)

短歌ください (ダ・ヴィンチブックス)

 

 

どうせ死ぬから好きなものを買っちゃおう派と、どうせ死ぬから買っても無駄派やったら、確実に無駄派の考え方です。でもこうやって、自分が思っていることを他の人も同じように感じているということが知れるから、短歌はいいと思います。自分だけじゃないんだと慰められる。それがいいことか悪いことかは分からないけど。

 

そうはいっても、やっぱりカッコ良くて、いい靴が欲しいという気持ちは消えてないから、また探しに行こう。