例えば、JRのA駅からB駅までの回数券を買ったとします。こちらの回数券を使って、A駅の改札を通り乗車したはいいですが、B駅までの途中の駅であるC駅で降りたくなりました。この場合、途中の駅であるC駅の改札を、A駅からB駅までの回数券を使って通ることはできるのでしょうか。
先に結論から申し上げますと、A駅からB駅までの回数券を使ってC駅の改札を通ることは可能です。ただし、その場合回数券はC駅で回収されることとなります。
そもそも途中下車とは？
そもそも途中下車とは、何を意味するのでしょうか。
JRによると途中下車とは、以下のような定義となっています。
「途中下車」とは、旅行途中（乗車券の区間内）の駅でいったん改札口の外に出ることをいいます。次の例外を除き、乗車券は、後戻りしない限り何回でも途中下車することができます。
つまり途中下車とは、乗車券に記載されている区間の途中の駅において一度改札の外に出ることができ、乗車券を買い直さずとも再び列車に戻ることができる行為のことを指します。再び列車に戻れることまで含めた行為のことを途中下車というのです。
多くの人が勘違いされていると思われるのですが「途中下車」とは、改札を出た後もお金を払わずに（切符を買いなおさずに）再び列車に戻れる行為のことをいいます。今回のケースのような、回数券に記載されている目的駅（B駅）の途中の駅（C駅）で降りるだけの行為は、途中下車とは言わないのです。
途中下車ができないきっぷ
途中下車ができないきっぷは以下のものが上げられます。
- 片道の営業キロが100キロまでの普通乗車券
- 大都市近郊区間内のみをご利用の場合の普通乗車券
- 回数券
- 一部のトクトクきっぷ
- 特急券、急行券、グリーン券、寝台券、指定席券、乗車整理券、ライナー券
回数券は途中下車ができないきっぷのうちのひとつなので、回数券を使って途中の駅で降りた場合、きっぷを買い直さなければ改札に戻ることはできません。回数券は途中下車ができないだけで、途中の駅の改札を出ること自体はできます。
よりかみ砕いて言いますと、
B駅までの回数券をもってるけど、途中の駅のC駅で寄りたい場所があるなあ。
じゃあこの回数券を使ってC駅で降りて、用事が終わってB駅に向かうときは、C駅からB駅のきっぷを買って電車に乗ろうっと。
といったことは全く問題なくできるということです。
まとめ
- 回数券を使って途中の駅で降りることはできる。再乗車できないだけ。
- 途中下車とは、途中の駅で一旦改札の外に出て、お金を払わずにもう一度改札内に戻ることができることをいう。
いやあ、「途中下車」という言葉はややこしいですね。
