牛車で往く

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シティポップよりもちょっとしみったれたロック FoZZtone

シティポップよりもしみったれている

3年前か4年前か5年前かそれよりもっと前か、詳しい時期は分からないけれども、シティポップというジャンルが流行した。Suchmosやyogee new waves、Lacky Tapesなど多くのバンドがこのくくりに分類されている。正直無理やりまとめてる感があるし、シティポップとされているバンド側がどう思っているのかは分からない。そもそもシティポップのちゃんとした定義すら分からない。

 

で、このシティポップから受ける個人的な印象は、わたせせいぞうのハートカクテル的なさわやかさと、ユートピアを描写しているようなちょっと現実逃避的な世界観だ。Suchmosはここから外れている気がするが。ぶっちゃけシティポップに分類されているバンドは結構聴く。いいバンドもめちゃくちゃ多い。というかふつうに好き。だけどちょっときれいすぎるのだ。もうちょっと、しみったれていてほしい。

 

ということで私が好きなバンドがFoZZtoneなのだ。FoZZtoneは、ものすごくしみったれているわけではないけれど、シティポップのバンドたちよりはしみったれている。私にとってちょうどいいしみったれ具合。なんじゃこの基準。

 

絶賛活動休止中

オススメしといてなんだけど、FoZZtoneは今活動休止中である。2004年に一枚目のミニアルバムを出しているから、そんなに最近のバンドではない。そして、どんなバンドと言われても説明が難しい。他のバンドで例えるのも失礼やし。そもそも〇〇っぽいって言えるんやったら、もうそのバンドでいいやんってなるしね。そういう意味では似ているバンドが思いつかんのはいいことでしょうよ。紹介しづらいけど。

 

いい感じのひねくれ具合

個人的にFoZZtoneは、ちょっとひねくれたバンドだと思っている。シングル曲よりもカップリングとかアルバムに入っている曲の方が、FoZZtoneの魅力が出ている気がする。そしてなにより歌詞がいいのだ。生活している中でのちょっとした出来事を描写している曲が多いのだが、変に美化していない。ちょっと人生うまくいってない感じがいいのだ。

 


FoZZtone - 茶の花

 

PVが作られている曲で、個人的に一番FoZZtoneっぽさがでている。この冴えない感じ。そこがいい。だけど、アウトローというのか大サビというのかは分からないが、曲の最後ではちょっと明るい未来が見えてる気がするような展開。そこもいい。いや、デートの約束まではいってないんだけれども。そう、FoZZtoneには終盤の展開がニクイ曲が多い。

 

 

景色の都市

景色の都市

 

 

こちらのミニアルバムはメジャーデビュー作なのだが、全然肩に力が入っていない。このミニアルバムに入っている曲は全部好きなのだが、特に「チワワ」と「ベイビーゴーホーム」がいい。

 

 

 

 正直、曲のリンクを貼ったけれど、こんな30秒で良さが伝わる気がしない。なんなら一回フルで聴いてもピンとこないかもしれない。けれども、繰り返し繰り返し何度も聴いていれば、気づけばめちゃくちゃハマっているのである。「ベイビーゴーホーム」なんてすごい好きだ。浜名湖でうっかり眠ってしまい雑念に責めさいなまれる感じ、めっちゃ分かる。浜名湖で寝てしまったことはないけども。

 

 

「暮らそうよ」も素晴らしい曲。社会人になった自分が、深夜の会社のデスクで子どもの頃の夢を見る。そのときに見た夢が、前の席に座っている奴のTシャツに変な英語が書かれているといったものや、指に埋まっている鉛筆の芯をじっと見ているといったもの。なんてとりとめのない、ドラマチックじゃない夢。そして、そんな少年時代のなんてことない場面の夢を見たことで、なぜだか起きた後に心がスッキリしている。別に綺麗な思い出ばかりに人生が詰まっているわけじゃない。なんも考えずに過ごしていた少年時代の自分に救われることもある。自分に自分を救ってもらえるなんて、すごく素敵なことだと思う。そして曲の最後に、今の自分の指にまだ埋まったままの鉛筆の芯を見て、自分はちゃんと自分として生きているという感覚を覚える。いい曲や。

 

ひねくれてばかりじゃない、葛藤もある

ここまでの紹介では、ちょっとひねくれていて肩の力の抜けたバンドのように見えるかもしれないが、しっかりかっこいい曲もある。

 


【歌詞つき】オシュグッド(live ver) / FoZZtone [official]

 

この曲はかっこよすぎる。めちゃくちゃかっこいい。

 

不安なんだベイベーいつだって 

何処へ投げても木霊はあんだかねんだか

この身を食わしただけの四半世紀が灰のように降り積もる

 

バンド活動を通した人生の葛藤が描かれている。曲を書いて、CDをリリースして、ライブも行っているけれど、どこか手ごたえのない不安。この世に生まれて四半世紀が過ぎようとしているが、自分の人生に意味はあったのか。自分は別にバンド活動もしていない普通の人生を送っているけれど、ものすごく分かるこの感覚。人生に答えがあるのかは分からないが、この道は正しい道なんだろうか。

 

It’s all right, It’s all right

虚しさが 今のオシュグット 

 

オシュグッドとは、発育期の小中学生男子にみられる、膝の皿の下の骨が徐々に突き出して痛みが伴う疾患のことだ。この曲では成長痛の意味で用いられている。そう、今自分が感じている虚しさこそが成長につながる。あせってはいけない、自分がやれることをしっかりやってくんだと。

 

この虚しさに慣れてしまってはいけないと私は思う。常にこの虚しさに伴う痛みを感じながら、自分の人生、自分ができることを信じてやりぬく、続けていく大切さをこの曲は教えてくれる。

 

 

FoZZtoneはもう活躍休止してしまっているけれど、少しでも興味をもってくれる人がいれば幸いです。ぜひ聴いてみて下さい。