わたしは通勤時に自転車を用いているのだが、最近は漕ぐのがしんどい。冬の自転車は嫌いだ。寒い。シンプルに寒い。そして風が強い。さらには、会社に行きたくないという憂鬱な気持ちがペダルを漕ぐ足を重くしている。心と体の関係はなんて密接なんだ。と思っていたところ、憂鬱な気持ちとペダルの重さの相関はなく、ただの勘違いでした。自転車のタイヤに空気を入れるとペダルを漕ぐ足は大変軽くなり、会社への通勤にかかる時間も4分ぐらい短くなりました。最近自転車を漕ぐのがしんどかったのは、単にタイヤの空気が抜けていただけでした。会社に対する憂鬱な気持ちなど全く関係ありませんでした。まさかタイヤの空気でここまで変わるとは・・・。心とは裏腹に、ペダルを漕ぐ足はひどく軽快である。会社に行きたくないよお。
それにしてもタイヤに空気を入れただけで変わりすぎではないでしょうか。そう思うほどに劇的に漕ぐのが軽くなった。なぜなんだろう。空気を入れることでタイヤのゴムに張りが出て、地面との設置面積が減少し、それに伴ってタイヤと地面の間で発生する摩擦が減少するからであろうか。
気になって色々調べていると、なんと自転車のタイヤには、適切な空気圧というものがあるようだ。知らなかった。
なんとタイヤの側面に適切な空気圧の表示が書いてあるんだね。教えてよ自転車屋さん。でも適切な空気圧を表示されても、その空気圧に調整する方法が分からない。そう思ったあなた、なんと空気圧計付きのポンプというものが世の中では売られているんですよ。教えてよ自転車屋さん。でもぶっちゃけ、そこまでして厳密にタイヤの空気圧を調整しようとは思わないのも事実。とりあえず、空気が抜けていたら、ちゃんと空気を入れるように心がけよう。そういうのが大事。それが一番大事。ちなみに、タイヤに空気を入れるとスピードが上がるのは、タイヤが硬くなってより転がるようになるかららしい。納得できるような、あんまりピンとこないような。変形によってエネルギーが消費されないってことかね?
ただ今回、タイヤに空気を入れる際に、キャップの部分をひねると、おそらく雨風の影響でキャップが劣化しており割れてしまった。これではキャップがない状態で自転車に乗ることになり、空気が漏れてきたりしないんだろうかと不安になった。そこでまたまた調べてみると、自転車のタイヤの空気は、キャップがなくても漏れることはないらしい。
ひと安心しました。ただ、キャップがないとタイヤの空気入れの部分において弁の役割をしている「虫ゴム」と呼ばれる部分が、これまた雨風で劣化して割れてしまうらしい。そうなるとタイヤから空気が漏れることにつながるんだとか。キャップって大事だね。でもちょっと待ってくれ。雨風に弱い「虫ゴム」を守るためのキャップがこれまた雨風に弱いって、どうなってんねん。意味ないやん。そこはキャップの部分を雨風に強くしとかなアカンやろ。パッサパサのボッロボロになっとったぞ。四天王のうちの2人がタイプ被ってたら意味ないのと一緒やで。そこはバラバラにせんと。頼みますよホント。
話は変わり、大学生のころは電車で通学していたのだけれど、なんだかんだで自転車のほうが楽ですね。
自転車で通える時点で、家から通う先が近いっていうのはあるけれど。高校時代は自転車で通学していたから、会社員になって自転車で通勤しだしたころは、なんだか昔に戻ったようで懐かしい気持ちになった。ただ、高校のときに思っていたのは、なぜ行きも帰りも向かい風なんだということだ。どっちかはせめて追い風であってくれ。いや、行きの方が遅刻のリスクがあるから、行き追い風で。昼と夜とでは風の吹く方向が逆になるとはよく聞く。大陸と海とでは、大陸の方が熱が伝わりやすく、海の方が熱が伝わりにくいために、昼夜で気圧が高い部分と低い部分が逆転して風向きが変わるからだ。ただ、理屈はどうでもいいからそんなことはやめてほしい。こっちは感情で動いている。わたしが常に向かい風の中で自転車を漕いでいるのとは反対に、常に追い風を受けて自転車を漕いでいる人がいるという事実が恨めしい。思い出はいつの日も向かい風。
自転車つながりで、わたしはスピッツの「自転車」という曲が好きだ。
- アーティスト: スピッツ,草野正宗,亀田誠治
- 出版社/メーカー: ユニバーサルJ
- 発売日: 2008/12/17
- メディア: CD
- 購入: 1人 クリック: 28回
- この商品を含むブログ (2件) を見る
曲の入りがいい。あのボサノヴァ調の陽気な感じ。そして力の抜けた歌詞。アルバム内での「恋のはじまり」からの流れもいい。自転車をテーマにした曲ってテンポが良くて明るく元気が出る曲が結構多い。軽快にペダルを漕いで走るイメージ。ところがこのスピッツの「自転車」は、ユラユラゆっくり蛇行しながら進んでいくような感じだ。ゆっくりダラダラとペダルを漕ぐような。そして、そこがいいんよなあ。流石草野マサムネって思う。なんか漕ぐのしんどいなあ、ダラダラ漕いで家に帰ればいいかっていう日もある。そんなテンションの日もあるってことを、ちゃんと意識しながら生きているのがいい。そして、草野マサムネが作詞作曲したPUFFYの「恋のエチュード」にも最近ハマっている。
恋に落ちたときの表現として
よくある話と笑い飛ばせたなら これほど夕陽に溶けたりしない
って良すぎるやろ。これほど夕日に溶けたりしないという自己陶酔感。自分をドラマの主人公と思っているような。恋をしている自分に酔ってしまうことってある。恥ずかしいけれど。草野マサムネ師匠に、一生ついて行きたい所存。
冒頭で冬の自転車は寒くていやだと書いたけれど、最近は少しずつ暖かくなってきたように感じる。夕方5時ぐらいでも空は明るく、ゆっくりと春が近づいてきた。春が来たら、少しは憂鬱な気分が晴れるでしょうか。