この前、NHK BSプレミアムの「ニッポン印象派」を見てからというもの、夜桜を見に行きたくなった。
ということで、土曜日に京都の二条城へ夜桜を見に行ってきました。二条城では今、桜まつりなるものが催されており、夜の6時から9時までの間、夜間の観覧が出来るようになっている。
nijo-jocastle.city.kyoto.lg.jp
二条城、一体誰のお城か存じ上げませぬが、夜にお邪魔しようではないか。とはいえ土曜日は大変お日柄もよく、お昼から京都を観光しようと考えていた。ところが、一緒に行こうと言っていた友人が前日に中々の残業をかましており、寝たいということで夕方からのスタートとなった。
夕方4時半ぐらいに京都駅に集合したものの、二条城の夜間観覧開始時刻の6時には大分早い。ということで京都駅にあるイノダコーヒーへ行く。本当は高田渡の「コーヒーブルース」の歌詞に出てくる三条堺町のイノダコーヒーに行きたかったけれど、今回は京都駅のイノダコーヒーへ。おなかが空いていたのでハムトーストとアイスカフェオレを注文する。ハムトーストに塩が付いてきたのだけれど、ハムトーストに塩を振るという行為にあまりピンと来ず、そのまま食べました。普通に美味しかったです。ときにイノダコーヒーのハムサラダって1300円もするんやね。ハム三枚にサラダで1300円って高くないか?と友達とびっくりした。ハム三枚やで?いや、いいとこのハムを使ってるんかもしれんけど。そんなに美味しいのだろうか。友人に守銭奴と呼ばれているわたしは、しばらく注文できそうにないです。
「6時に二条城に着いても、まだ日が明るくて夜桜が見れんのちゃう?」ということで、結構な時間イノダコーヒーでダラダラした後、市営地下鉄に乗って二条城前駅に6時45分ぐらいに到着。駅から出てすぐのところに二条城があるのだが、行ってみるとものすごい行列が。みんな夜桜を見に来てんのね。チケットを購入するために並び、最後尾の案内プレートをもっている学生アルバイトらしき男の子にどのくらい並べばいいのかと聞いてみると、「だいたい1時間ぐらいはかかります。」とのこと。それを聞いていたわたしたちの後ろのカップルの彼氏が「どうする?別のところに行く?八坂のほうに行ってみる?」と彼女に聞いていた。これがもし付き合ったばかりであったり付き合う前の状況であったら、割と気を遣う場面だよなあと思っちゃいました。なんかこういうときって、男の決断力が試される気がして緊張するよね。なんか引っ張っていかなアカンみたいなこと、考えちゃうよね。後ろのカップルはどうやら二条城の夜桜は諦めたようでどこかへ行ってしまった。彼女の機嫌が悪くならないことを祈る。頑張れ彼氏。一方、我々はファミレスで2、3時間駄弁るなどザラにあり、1時間ぐらい余裕で待てるやろということで、そのまま並ぶことにした。整列を促すバイトの子は、疲れが一度ピークに達したのか、変なテンションで整列をかけていて面白かった。列を乱す観光客に容赦なく注意していて大変頼れる男といった具合であった。
行列に並んで20分ぐらいすると、なにやらQRコードのプレートをもった新たなバイトの子が現れ、なにか言っている。よくよく聞いてみると、二条城のホームページで電子チケットを販売しており、そちらを買うとわざわざ並ばなくてもすぐに入れるとのこと。いや結構重要やん、その情報。なんでもっと大々的にアピールせんのよ。最後尾のバイトの子とか、変なテンションのバイトの子も、そういう情報を伝達するようにしたほうがいいんちゃう?まあなんにせよ、これから行こうと思っている人は電子チケットがオススメです。
わたしたちは速攻でこの電子チケットを購入し、列を抜けて入場した。電子チケットを買うとQRコードをゲットでき、それを入場口で見せると案内の人が読み込んでくれてスッと中に入ることができた。でも周りの人をみてみると、あんまりみんな電子チケットを買っていない。せっかく案内してくれているのに。いざ電子チケットを買って列を抜けて入れなかったらどうしようと思っちゃったんだろうか。まあ多少不安になる気持ちはわかるけど。
そしていざ入門。いきなり二条城に桜の映像を投影するプロジェクトマッピングのコーナーが。綺麗。大阪城でもこんなんやってたなあ。今どきの城はプロジェクトマッピングされる運命にあるのだろうか。
その後も城の敷地の中を回って夜桜を見る。なんか全体的に7分咲きぐらいで、少し物足りなかった。それに加えて、ライトアップの光の色がオレンジのものなどがあり、あんまり桜っぽく見えない。友達と「これは普通に昼間に来たほうが良かったんちゃう?」と、元も子もない結論に至ってしまった。夜桜はお金を払ってわざわざ見に来るものではなく、川沿いとかに咲いているものを散歩しながら見るのがいいのかもしれない。とはいえ、一応写真には収めようとスマホで夜桜を撮影したのだが、全然綺麗に撮れなかった。
スマホよ、早く夜景に対応してくれ。全く綺麗に撮れなかったので、その場で夜景カメラなるアプリをダウンロードしてみた。なんでも写真を100枚連続で撮影し、その100枚を合成することで、疑似的に長時間露光したような状態を再現するといった仕組みのようだ。ただこれを使ってみたところであんまり綺麗じゃない。さらにはこのアプリで2回撮影しただけで、充電が50%から0%になってしまった。ガッデム。その後の桜の写真は撮影できずに終わってしまった。まあ、肉眼で見ることに集中できたとポジティブに考えよう。いいカメラが欲しい。
池に映し出された建物と夜桜の風景がめちゃくちゃ綺麗だったのが一番印象に残った。これが明鏡止水というものか。
肉眼で見るともっと綺麗でした。
なんだかんだで楽しめた二条城の夜間観覧。京都駅に戻ってラーメンを食べて解散した。友達と別れて家に帰る道すがら、TOKIOの「花唄」と小沢健二の「流星ビバップ」を聴いた。TOKIOの「花唄」、めちゃくちゃ名曲だと思います。なんか切なくなります。小沢健二の「流星ビバップ」は、歌詞が好きだ。それに歌詞を詰め込んだように歌う感じも。
薫る風を切って公園を通る
汗をかき春の土を踏む
この部分の歌詞を思い出してベタに聴きたくなったのです。まだ夜は少し肌寒くて、汗をかくほど暖かくはないけれど。どちらかといえば、2番の歌詞が好きで、その中でも特に
時は流れ傷は消えていく
それがイライラともどかしく
忘れてた誤ちが
大人になり口を開ける時
流れ星探すことにしよう
もう子供じゃないならね
の部分がめちゃくちゃ好きだ。なんて切ないんだろう。この前の記事にも書いた「ぼくらが旅に出る理由」もいいけれど、「流星ビバップ」が一番オザケンの曲の中で好きかもしれない。というかアルバム「刹那」が良すぎる。
- アーティスト: 小沢健二
- 出版社/メーカー: EMIミュージック・ジャパン
- 発売日: 2003/12/27
- メディア: CD
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一応ベストアルバムという体ではあるようだが、このアルバムが発売されたころ、わたしはまだ幼かったからあんまりベストアルバムという印象をもてていない。普通のアルバムとして聴いている感覚。まあ、とはいえベストアルバムだから全曲いいし、最後の「流星ビバップ」のインストver.が、映画のエンドロールのような感じを醸し出していて、なんだかアルバムが綺麗にまとまって終わるような印象を受ける。とにかく最高である。そしてオザケンはつい先日、Twitterを開設したとのことで話題になっている。いきなりオザケン節の炸裂したツイートをしていてなんだか嬉しくなった。早く暖かくなって「流星ビバップ」をこれでもかというぐらい聴きながら散歩したい。