神奈川旅行3日目の後半戦。
友人が鎌倉高校前の踏切に行きたいということで、江ノ電に乗るために江ノ島駅へと向かう。江ノ島駅に到着すると改札を通らずとも分かるぐらい恐ろしいほどの人だかりが。これがゴールデンウィークか・・・。江ノ電大人気やなと思うと同時に、自分も江ノ電が好きなのでみんなの気持ちが分かる。わたしは関西出身であるのでICカードはICOCAを使っているのだが、現金をチャージしようとすると江ノ島電鉄の券売機ではICOCAをチャージすることはできなかった。まあ、残高がまだあったんで良かったけど。関西の皆さんはご注意ください。改札を通るとやっぱりものすごく人が並んでいる。どうやら江ノ電は混雑しすぎていてダイヤが1時間遅れているようだ。人が多すぎて乗れそうになかったので、最初に来た江ノ電を見送り、次の江ノ電を待つことに。せめてものといった感じで、去っていく江ノ電のお尻を写真に収めました。
やっぱりいい。可愛い。好きです江ノ電。15分ほど待つと次の江ノ電がやってきたのでそれに乗る。めちゃくちゃ混雑しているにもかかわらず、予想外に座れてしまった。というか本当は立って景色を見たかったのだが、混雑している中、目の前の席が空いているのに立ったままなのは逆に迷惑なんじゃないかと思って座ってしまった。江ノ島駅から腰越駅、鎌倉高校前駅にかけては、一旦路面電車となったのちに、カーブで曲がった先に海が広がるという最高の景色が味わえる区間であるのに。小沢健二の「さよならなんて云えないよ」の歌詞
左へカーブを曲がると 光る海が見えてくる
僕は思う!この瞬間は続くと!いつまでも
の世界観。
本当に名曲。まあでも見れないのはしょうがない。諦めきれないけれど、座りながら見ることにしよう。自分が座った席の前に立っている人たちも関西出身の方たちであり、めちゃくちゃおしゃべりをしていた。やっぱり関西人は元気ですな。ちょっとうるさかったけど。
鎌倉高校前駅に着くと、結構な人数の人が降車した。やはり人気か。踏切前には観光客がわあっと集まっており、なんかもう凄かった。なんかもう凄かったとしか言えない。中国からの観光客と思われる人たちもたくさんいた。大学生のころ、夏休みを活かして9月に来たときはここまで人が多くはなかった。ゴールデンウィークにみんなの休みが集中すると、こんなことになるのかと思わずにはいられなかった。自分もそんな群衆の一員なんですけどね。とはいえやっぱり踏切越しに捉える江ノ電の姿は素晴らしい。
海の向こうには江ノ島が見える。午前中に江ノ島に行った時には気が付かなかったが、こんなに海が光っていたなんて。まるで漫画に出てくる青春の1ページの光景のようだ。午後になり太陽が高くなった影響でこんなに海が輝いて見えるのだろうか。サーフボードをもって原付に乗っているサーファ―の姿を目にして、本当に海と生活が密接に関わっているんだなと思う。それにしても鎌倉高校に通っている学生たち、ロケーションが羨ましすぎる。なんじゃこのTHE青春って感じ。ずるい。自分が通っていた高校は鎌倉高校に比べたら平凡で何もなさすぎる。とはいったものの、自分が高校時代に自転車で通っていたことを思い出してみれば、そんなに悪くはなかったなあと思う。それと同時にすこし甘酸っぱい気持ちになるのは、やっぱり自分の高校時代がそれなりに楽しかったからなのだろう。うむ、高校時代は普通に楽しかった。でもやっぱり鎌倉高校みたいな場所の高校に通えていたらもっと楽しかった気がする。多分、きっと。来世に期待。
一通り江ノ電を撮影し、鎌倉高校前駅に戻って鎌倉駅へと向かう江ノ電を待つ。本当に目の前に海が広がっている。
なんちゅう駅や。羨ましい。こんなに良く思えるけれど、毎日通学に利用していたら慣れてしまって何も思わなくなるんでしょうか。そう思うと旅行で来るぐらいがいいのかもしれない。鎌倉駅に向かう江ノ電に乗車するも、やはり満員電車。しょうがない。おそらくこの電車の中には、普通に鎌倉に住んでいて普段から江ノ電を利用している人も乗っているのだろう。そう思うと人気の観光地に住むのも良い面ばかりじゃないなあと感じる。
無事、鎌倉駅に到着し、小町通りを抜けて鶴岡八幡宮へ。小町通り、観光客のマナーが悪くて4月1日から食べ歩きを規制するための条例が施行されているんですね。
食べ歩きを禁止にするまではできないようだ。確かに旅行を楽しむのはいいが、節度をもった行動をとらなければ、どんどんルールが厳しくなって自分たちの首を絞めることになってしまう。気を付けなければ。それにしても小町通りは飲食店が多いから、もし食べ歩きが禁止になるとお店のほうも厳しいよなと考えてしまう。
小町通りを抜け、鶴岡八幡宮に到着。鳥居をくぐった後、境内まで続く道には屋台が出展されていた。本宮を参拝するために階段である大石段を登る。ふと顔を上げると雲一つない天高い青空が広がっていた。
気持ちがいい。お賽銭を済ませ、友人がここでも御朱印をもらうために行列に並ぶ。やっぱりすごい行列。鶴岡八幡宮をあとにして、鎌倉駅に向かうために、次は小町通りではなく若宮大路沿いを歩く。お土産を買おうとお店を探したが、なんだかしっくりくるところがなかった。鳩サブレーはこの前買ったしな。鳩サブレではなく鳩サブレ―。ちゃんと伸ばしましょう。ティッシュではなくティシュー。ちっちゃいツを抜いてちゃんと伸ばしましょう。そのまま何も買うことなく鎌倉駅に着いてしまった。
が、ここで思い出す。江ノ電鎌倉駅の改札の中にお土産屋があったではないか。ということでICカードをピッとして改札を通る。やっぱりありましたお土産屋。江ノ電グッズやお菓子などが充実している。おすすめです。改札を通ったついでにそのまま鎌倉駅に到着した江ノ電を撮影。
お客さんが無事に帰れるようにとの願いを込めて作られたカエルの車両止めの背中がキュートだ。
お土産を買い終え、帰りの新幹線に乗るために新横浜駅に向かう。もう終わってしまうのか、この旅行。ああ、嫌だ嫌だと思いながらJRに乗り、ひとまず横浜駅へ。横浜駅にて乗り換える際に路線を見ると、京浜東北線の文字が。
『うわあ、ビーフの曲の「ドリーミン京浜東北ライン」やん!』とひとりで心の中で盛り上がる。
さらには大宮の文字まで。関東の人にとってはなんてことない路線であるだろうが、関西出身でこの曲が好きな自分にとっては『うわあ、ホンモンに乗るわ。思ってもなかったわ。』というほどの感動が京浜東北線にはある。実際、上に貼った京浜東北線の写真を撮っているとき、一緒に旅行に来ていた友達に「え、なんでこんな写真撮るん?どこがツボか分からんわ。」と言われた。ええんじゃい。
その後、新横浜駅について新幹線に乗り帰路に着く。新幹線の中で友人にひたすら「終わりたくない。帰りたくない。早すぎる。いやや。」と言い続けました。新幹線に乗っている時間ですらできるだけ長く続いてほしいと願ったが、人間の作った文明の利器はすさまじく、2時間ほどで新横浜から関西まで戻ってくることができてしまった。あっちゅう間やで、ホンマに。友人たちに別れを告げ、自宅の最寄り駅に到着する。ここでなんだかまっすぐ家に帰るのがもったいない気持ちになった。さらにはこの旅行で横浜・湘南・鎌倉にまつわる音楽が聴きたくなる刺激を受けたが、友人たちともに行動していたことから曲を聴く余裕がなかった。遠足は家に帰るまでが遠足であるとは小学生のころに学んだ。であるならば旅行もまた然りであろう。ということで音楽を聴きながら遠回りをして家路に。実際には旅行が終わっているにもかかわらず、その事実から目を背け街をさまよう姿は、さながらゾンビである。旅行が終わってもいまだにわたしの魂は江ノ島上空を浮遊している。