12月は好きな漫画がたくさん出て最高でした。
まずは田島列島の「水は海に向かって流れる」の2巻。
素晴らしい。マジで素晴らスウィート。読んでいる間はずっと、胸にグッとくる高揚感を感じ続けていた。ストーリーの面白さに会話の面白さ。読み終わったあと、なぜか自分も面白い会話ができるような気になってしまう。これは錯覚なのか。そして、高校時代のしょうもない会話(いい意味で!)を思い出しては懐かしく思い、少し甘酸っぱい気持ちになる。「第一王子 ナオタツ」っていうセリフとこのときのお母さんの表情が好きです。一生懸命生きているキャラたちが、色々我慢しきれなくなって後先を考えずに勢いで行動をとってしまう。その瞬間のキラキラ感というか、生きている感たるや。なんだか眩しすぎて感動するわ、ちょっとにやけてしまうわ、ワクワクするわで本当に最高です。ていうか今回は泉谷さん(妹)回ですな。誘い方がオッサンに、「・・・今日暑いね・・・」に、修羅に、「占っちくりー!!」に、グレるのやめるやめないの件に、可愛いシーンが多すぎる。さらにはまさかのあのキャラも出てくるしで。いや本当に最高。年末、地元に帰った際に会う約束をしている友人たちに布教したい。読んでいる人と語り合いたい。第3巻は2020年の9月に発売予定ということで、待てねえってぐらい楽しみです。待てねえ。
次は平方イコルスンの「スペシャル」第3巻。
平方イコルスンも会話が面白い漫画家。スペシャルは2巻までは割とほのぼのとしたスクールライフコメディといった感じであったが、3巻を読んでみると思わぬ展開と言うか、結構シリアスな方向へ。全く先が読めまへん。そしてスペシャルは全4巻で完結予定とのこと。
全4巻完結予定、今が旬で美味しい収穫時期です。是非この機会に3巻まで一気に味わってみてください。https://t.co/WAzMisHdNZ
— トーチweb (@_to_ti) 2019年12月9日
スペシャルはトーチwebサイトにおいてエピソードがいくつか無料で更新されており、続きを読むことができる。けれどもそこはあえて我慢する。めちゃくちゃ続きが気になるけれど、小出しで読むとなんだかもったいない気がするため、単行本が発売されるまで我慢する。耐えるんや、おれ・・・。そして、三上、城下、谷が3人でゲームするシーンが和む。シリアスなパートの合間に挟んでくるから余計に和む。特に三上と城下の、シリアスな展開に一切関与していなくて、本人たちもそんなことを全く知らないのがのんきに見えていい。いや、意外と4巻で絡んでくるのか?気になる・・・。でも我慢、我慢・・・。それにしても田島列島の漫画といい、平方イコルスンの漫画といい、他人を思いやってひたむきに生きるいい子が多すぎる。お互いがお互いを思いあうがために生じているちょっとしたズレがどんどんストーリーを面白くしていく。大石は伊賀のことを思うがためにヘルメットの下に隠れている秘密をさよちゃんには明かさないし、さよちゃんはさよちゃんで伊賀のことを思うがためにその秘密を知りたいと思う。そんなさよちゃんは伊賀のことを思うがあまりに視野が狭くなり、伊賀がさよちゃんのことを考えてくれていることになかなか気づけないでいる。なんやこんなええ子ら。自分の人生の暇つぶしために他人をおもちゃになんて全くしない。わたしの身の回りには全然いないぞ。どうなってんねん。自分がそうじゃないから集まってこないのか・・・。
お次は葦原大介の「ワールドトリガー」第21巻。
ワールドトリガーも休載期間を経て、コンスタントに単行本が発行されるようになって誠に嬉しいです。データブックなどで素性は明らかになっていなかったが、その存在だけは知らされていた弓場隊の面々がついに登場。ゆばちゃん、まさかのヤンキー2丁拳銃かよ。そしてBランク戦最終戦。千佳ちゃん頑張れ。君もひたむきでいい子だ。
最後はまたまた田島列島。こちらは短編集の「ごあいさつ」。
個人的に一番最初の「ごあいさつ」が白眉でした。細かいコマ割りに主人公の心理描写。なんつーかこう、全員もっとわがままに生きろよ!めっちゃ相手のことを思いやるやん!って感じです。さっきも書いたけれどいい人が多すぎる。デリカシーが有り余る。こんな優しい人たちばっかりの漫画にはずっと浸っていたくなる。田島列島の「水は海に向かって流れる」に「ごあいさつ」なんて、もはや何回も読み返している。流れで「子供はわかってあげない」も読み返す。しんどい。良すぎてしんどい。っていう話を誰かとしたいから、ホンマに友達に押し付けようと思います。以上です。