この前、個人的な興味からプルースト現象について調べた。
自分はマスクを外したときに感じられる匂いによって胸がグッとくる体験から、これはどういう仕組みでこんなことになるのだろうと気になり調べたことでプルースト現象にたどり着いたのだが、どうやら世間では別のルートによってプルースト現象が注目されていたようで、というのもそれは瑛人の「香水」によってであった。プルースト現象に関する論文などを探していると、山本晃輔という方の名を非常に多く目にしたもんだから、この方を調べれば色々出てくるんじゃないかと名前を検索したところ、下のような記事がヒットした。
朝日新聞デジタルの有料会員ではないから記事全文を見てはいないが、見出しから「香水」って確かに匂いで何かしらを思い出す歌っちゃ歌やなと思う。ただ、そう思いはしたがこの曲をちゃんと全部聴いたことはなくて、断片的に知っているサビの部分のイメージからだけで言っているのだけれど。
自分の家にはプリンターがないから、論文は全てパソコンで読んだのだが、やっぱり印刷して紙で読むのが一番読みやすい気がする。パソコンのPDFだと線を引いたりメモを書いたりできないし、『あれ?これなんやったっけ?』と少し前に戻りたくなったときにページ全体表示にすると、倍率的に文字が小さくなって読みにくく戻りたい箇所の位置がサッと把握できない。とは言ったものの、論文をそんなに頻繁に読むわけではないし、プリンターを買ったところでほとんど使いそうにもない。あったらなあといった不足を感じるけれど、いざ手に入れてみるとそのありがたみを感じないような気もしていて、それはプリンターだけじゃなく他の色んなものに対してもそうなる気がしては買わないといった態度をとっている。
自分以外にも山本晃輔先生の論文を読んだ人はいるんだろうか、もしいたらその人はどんなことを感じたんだろうかなんてことが気になってTwitterで調べてみたところ、それとは別に山本晃輔先生の授業が楽しみと言っている大学生のツイートを見つけた。
明日の2限は山本晃輔先生〜
— はるき (@ry_haru15) 2014年4月9日
楽しみすぎるよ!ほんとに!!!←
心理学の中でも山本晃輔先生の授業は特に面白いよ_(:3」∠)_
— 松の子かがち (@kagachi_xxxx) 2014年4月17日
結構昔のツイートではあるが、自分が大学生のころには受けるのが楽しみな授業なんてほとんどなかったから、楽しみと思える授業があったこの人たちが素直に羨ましい。でもあのころの自分はとりあえず楽に単位を取ることばかりを考えていて、そんなに知らないことを知りたいという知的好奇心もなかったから、自分が大学生のころに山本晃輔先生の授業があったとしても、楽しみにはしていなかったかもしれない。それと同じようなことを、東大の教養学部のサブテキストとして様々な教官によって書かれた「知の技法」という本を読んでいるときにも思った。
いつかこのブログに書いたことがあったかもしれないが、このまま勉強をしなければこれ以上賢くなることなく歳を重ねることになるのかと思うときがたまにある。そう思うたびに、何か勉強をしなければと本を読んだりするのだが、そうすると今度は『こうして得た(つもりになっている)知識はいつ使うのか? 勉強をしてもそれを使う場面がなければ何の意味があるのか?』みたいなことが頭に浮かんでしまう。大学を卒業してしまうとそういった知識を使う実践の場面はもう自分で設定するしかなくて、やっぱり手に入れたもの(知識)で遊びたいと思うから、何か面白いことできひんかなあと悶々としながらも全く浮かばない日々を過ごしている。
最近、スチュアート・ダイベックの「シカゴ育ち」を読んだ。
なんというか、土地の固有名詞が出てくるような海外小説は、その土地の風景描写が想像できそうでできない(中途半端に日本的な風景が混じったものが頭をよぎって完全に違うなとなってしまう)から、いまいち小説の世界に入り込めないところがある。っていう気になっていたのだが、じゃあ日本の小説を読んでいるときにはそんなにちゃんとその風景を想像しているのかと言われると、そういうわけでもない。じゃあこの海外小説を読んでいるときによく覚える違和感みたいなものは何によるものなのか。すんなり読めている人はどんな感じですんなり読めているのかと、分かりそうにもないことが気になる。それでもこの小説に収録されている掌編を集めた章である「夜鷹」のうちのひとつ「不眠症」は面白くて、夢遊病者がコーヒーに口をつけて夢から醒めてからの描写は身に迫る感じがあって、いいなあとうっとりしてしまった。
音楽はBES & ISSUGIの「BOOM BAP」をよく聴いている。
BES & ISSUGI - BOOM BAP (BLACK FILE exclusive MV “NEIGHBORHOOD”)
自分はヒップホップのカルチャーをよく知らないから、この曲に出てくる単語にも意味のよく分かっていないものが多々あるのだが、それでも言葉の意味が強く耳に入ってくる。ここでも
音と言葉と遊ぶ All Night Long
って歌詞が出てくるけれど、やっぱり遊びたいってことなんだと言いたくなる。それは旅行みたいなものとかもいいけれど、自分で学んだことや練習したことを発揮して試行錯誤するような遊びをしたい(いや、もちろん旅行もしたいんだけれど)。成長の中に未来があるというか。さらにはそれはもう自分で見つけて自分で楽しむしかねえと。響くけどマジ激ムズ。