牛車で往く

日記や漫画・音楽などについて書いていきます 電車に乗ってるときなどの暇つぶしにでも読んでください

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文芸誌を読んで袋ラーメンを食べたくなる

7月21日、水曜日。4連休に向けて本でも買おうと思い立つ。会社帰りに本屋に向かって自転車を走らせていると、そういえば文芸誌のどれかで長嶋有を特集したものが出ていたな、と思い出す。本屋に着いて雑誌コーナーに足を運ぶと、それは群像であった。 群像 2…

自分の中で自分の川を育てる(山納洋「歩いて読みとく地域デザイン」)

ゴールデンウィークは本を読もうと、山納洋の「歩いて読みとく地域デザイン」という本を買って読んだ。 歩いて読みとく地域デザイン: 普通のまちの見方・活かし方 作者:山納 洋 発売日: 2019/06/02 メディア: 単行本(ソフトカバー) これまでも誰かと話をし…

積み重なって立ち上がってくるもの(藤原無雨「水と礫」)

寝る前に布団の中でスマホをいじっていると藤原無雨の小説「水と礫」の試し読みに行きついて、それが面白かったから買ってしまおうかと一日悶々と悩んだ結果、買った。 水と礫 作者:藤原無雨 発売日: 2020/11/13 メディア: 単行本 試し読みはこちら web.kawa…

学んだことを活かしたいけれどその機会が思いつかない

この前、個人的な興味からプルースト現象について調べた。 www.gissha.com 自分はマスクを外したときに感じられる匂いによって胸がグッとくる体験から、これはどういう仕組みでこんなことになるのだろうと気になり調べたことでプルースト現象にたどり着いた…

2021年1月に読んだ本とか聴いた曲とか

1月は結構本を読んだ。 きことわ (新潮文庫) 作者:朝吹 真理子 発売日: 2013/07/27 メディア: 文庫 朝吹真理子の「きことわ」はとても丁寧な作品で良かった。この小説では現実と夢と過去の記憶が入り乱れながら話が進んでいくため、読んでいると自分の記憶は…

どこに行ってもついて来る歴史(レイ・ブラッドベリ「火星年代記」)

最近は外に出るのも憚られるから、外出したとしても家と会社の間、もしくは家とスーパーの間を往復するぐらいしかない。そうすると、もう飽きるほどに通ったこれらの道中に、なにか面白いものはないかと探すようになった。そんな風にして日々を過ごしている…

続・蜜柑の輝きは何によるもの?(平岡敏夫「ある文学史家の戦中と戦後」)

以前に読んだ荒川洋治の「読むので思う」の中で引用されていた、平岡敏夫の「ある文学史家の戦中と戦後」を読んだ。 ある文学史家の戦中と戦後―戦後文学・隅田川・上州 (学術叢書) 作者:平岡 敏夫 メディア: 単行本 「読むので思う」では、平岡敏夫の「ある…

蜜柑の輝きは何によるもの?(荒川洋治「読むので思う」)

荒川洋治のエッセイ「読むので思う」を読んでいると、アメリカの学生は芥川龍之介の「蜜柑」における汽車の窓から蜜柑が投げられるシーンを読んで、その場面には神様が関わっていると解釈するとの記述があった(正確には、荒川洋治が平岡敏夫の「ある文学史…

開架式書架の前で深刻ぶる在りし日

金曜日。雨ということで電車にて通勤。ウォークマンでThe Bandのセルフタイトルのアルバム「The Band」を聴いていると、めちゃくちゃ気持ちがしっとりしてきて家に帰りたくなった。 The Band アーティスト:The Band 発売日: 2001/08/27 メディア: CD このア…

「ファンタジー」と「海に帰す」

布団の上で平民金子の「ごろごろ、神戸。」を読んでいると、ごろごろ神戸2の章に収録されている「ファンタジー」が素晴らしくてやられてしまった。 ごろごろ、神戸。 作者:平民金子 発売日: 2019/12/10 メディア: 単行本 特に冒頭の、子どもが地面のあたた…

秋の夜の川で鳴いているのは多分鈴虫

最近はすっかり気温が落ち着いてきまして、半袖を着ていると日中はちょうどいいぐらいの涼しさで汗をかくことがなくなってきた。太陽も18時ぐらいには姿を隠し始める。今年の夏は梅雨がずっと長く続いていて、それが明けて一気に暑くなったかと思うと急に涼…

中学生でもあるまいし『この曲サビないやん』とかはもう思わない(クレイジーケンバンド「ガールフレンド」)

家にいる時間が多くなると自然とネットサーフィンにかける時間も増えてしまい、その結果、ずっと欲しかった本などをポチポチと購入してしまいました。 いつものはなし 作者:近藤 聡乃 メディア: コミック 「不思議というには地味な話」が新版として復活した…

なかったかもしれない思い出とあったはずの出来事(滝口悠生「半ドンでパン」)

最近ではスーパーに買い物に行くと、新玉ねぎが売られている。新玉ねぎのなにが普通の玉ねぎと違うのかも分かっていないのに、名前に”新”が付いているだけで普通の玉ねぎよりも美味しそうに思えてくる自らの浅はかさ。シン・タマネギ(シン・ゴジラのシンの…

在宅勤務のいいところはすぐにトイレに行けるところ

全国に緊急事態宣言が発令されてから、一週間のうちの何日かは在宅勤務をするようになった。在宅勤務のいいところは、なんと言ってもギリのギリまで寝ていられるところと、お腹が痛くなってもすぐにトイレに駆け込めるところだ。一度、在宅勤務中に腹痛に襲…

呼び起こされる個人的ノスタルジア(楠見孝 編「なつかしさの心理学」)

大学生の後半あたりから、やたらと昔を懐しむことが多くなってきたのだが、そもそもなぜ懐かしい気持ちになるのだろうとずっと気になっていた。自分の思い出に由来する懐かしさもあれば、全く身に覚えがないはずのものから感じる懐かしさもある。これは一体…

おれの人生の延長線上にいる富樫勇樹を見に行くのだ(アナログフィッシュ「Iwashi」)

先日、大阪エヴェッサvs千葉ジェッツのバスケの試合を観に行った。千葉ジェッツには彼がいる。そう元NBA契約選手、富樫勇樹が。富樫勇樹を見てみたい、友人と話しているときにそんな話題になり、じゃあ大阪エヴェッサとの試合があるときに見に行こうとなった…

東京にフラっと行けるほどのフットワークの軽さがほしい(スズキナオ「深夜高速バスに100回ぐらい乗ってわかったこと」)

最近読んだスズキナオ氏の「深夜高速バスに100回ぐらい乗ってわかったこと」が面白かった。 深夜高速バスに100回ぐらい乗ってわかったこと 作者: スズキナオ,ポッポコピー 出版社/メーカー: スタンド・ブックス 発売日: 2019/11/01 メディア: 単行本 この商…

過去を振り返るのはいつだって今の自分(ペク・スリン「惨憺たる光」)

なんというか、9月、10月の時間はあっという間に過ぎて行っている。今年の夏は最高気温はそんなに高くならなかったが、長くは続いた。9月中なんてずっと夏の気温のままで、なかなか涼しくならなかった。そのため、9月になっても夏が終わった感じがしなくて、…

旅行代理店の前を通るときの気持ちと、うしろのほうの海

旅行代理店の前を通るたびに、店の前に出された様々な旅行先のパンフレットが気になってしまう。そして、旅行に行けたとして年に最大2~3回ぐらいかなあと考えると、この先いろんなところに行くためには全然時間が足りないじゃないかということに気がつく。…

夏風邪が呼び起こした大学生のころの暇な昼間の記憶(The Beach Boys「California Feelin'」)

先週、風邪をひいてしまった。夏風邪なんて人生で初めてかもしれないというくらい、この時期に風邪をひいた記憶がない。なんでも咳が止まらないタイプのものであった。ということで、一日会社を休んで病院へ。わたしは基本的に仕事なんて好きじゃないから、…

感動するというよりは気づくという感じ(オカヤイヅミ「ものするひと」)

オカヤイヅミの「ものするひと」という漫画を買った。 ものするひと 1 (ビームコミックス) 作者: オカヤイヅミ 出版社/メーカー: KADOKAWA 発売日: 2018/03/12 メディア: コミック この商品を含むブログを見る 30歳の小説家の日常を描いたこの作品。本屋で見…

ハトとスズメはハトのほうが少し賢い気がする(キリンジ「五月病」)

最近川の土手を自転車で走っていたら、生い茂っている草と舗道の境目、草際とでも言おうか、そこにミミズの死骸がめちゃくちゃ落ちているのを目にする。 怖い。何が起きているんだ、ミミズたちに。と思っていたら、その草と舗道の境目にスズメが数羽いるでは…

雨の横浜中華街はまさに北京ダックの世界観(神奈川旅行 1日目)

ゴールデンウィークの中盤に神奈川県へと2泊3日の旅行に行ってきました。 まず旅行前日。天気予報を調べてみると、前半の2日間は雨の予報。もうこの時点で少しテンションが下がってしまう。10連休のよりによって旅行に行く2日間がピンポイントで雨。何してく…

清見オレンジと芥川龍之介の「蜜柑」

冬は寒くていやだ、早く春になってほしいと散々このブログに書いておきながら、いざ冬が終わってしまうと思うとなんだか名残惜しい。なんて勝手なことをいっているんだと自分でも思うが、いやな思い出もいつかは笑い話になるがごとく、寒い冬の辛さはあまり…

思考する時間においてのみ人生は自分に近づいてくる(保坂和志「人生を感じる時間」)

小説家の保坂和志が人生について考えたこの本。 文庫 人生を感じる時間 (草思社文庫) 作者: 保坂和志 出版社/メーカー: 草思社 発売日: 2013/10/02 メディア: 文庫 この商品を含むブログ (2件) を見る 保坂さんの考えを書いた本には共感することが多い。そし…

科学的であることの重要性、そして科学的であるためには(森博嗣「科学的とはどういう意味か」)

森博嗣のこの本、読み返すたびに考え方がいい方向にリセットされる。 科学的とはどういう意味か (幻冬舎新書) 作者: 森博嗣 出版社/メーカー: 幻冬舎 発売日: 2011/06/29 メディア: 新書 購入: 3人 クリック: 146回 この商品を含むブログ (76件) を見る タイ…

短歌によって呼び起こされる様々な思い出や感情(錦見映理子「めくるめく短歌たち」)

歌人の錦見映理子によるエッセイ「めくるめく短歌たち」。 めくるめく短歌たち 作者: 錦見映理子 出版社/メーカー: 書肆侃侃房 発売日: 2018/12/21 メディア: 単行本(ソフトカバー) この商品を含むブログを見る 著者の思い出や考えたこと、感じたことなど…

「あいわな」のPVの白目が凄すぎて(ステレオガール「NADA」)

買っちまったぜ、ステレオガールの「NADA」。 2月20日に発売された彼女たちの2枚目のミニアルバム。多分このミニアルバムがリリースされるにあたってYouTubeに広告をかけたのだろう。コメント欄で皆さんがおっしゃっているように、わたくしもご多分に漏れず…

中学時代の思い出は永遠に覚えている(ワクサカソウヘイ「中学生はコーヒー牛乳でテンション上がる」)

まだまだ大人じゃない、けれども少しずつ大人には近づいているという時期、中学生。そんな中学生たちの面白おかしい生態を、脚本家であり、コント作家でもあるワクサカソウヘイが書いたこの本。 中学生はコーヒー牛乳でテンション上がる 作者: ワクサカ ソウ…

ブックオフで古本を探す喜びと後ろめたさ、消費者としてのジレンマ

お金がない大学生のころはブックオフに大変お世話になった。古本を買うことでお金を節約しながら、楽しい読書生活を送ることができた。そして、社会人となった今、新品で本を買うのに必要なお金はもう十分に持っているのに、なんやかんやでブックオフに行っ…