牛車で往く

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とはいえ「ロはロケットのロ」もなにか違う

11月27日の土曜日はすごく寒かった。ついに冬が来たかって感じ。晴れていても洗濯物の乾きは悪かったし、テレビに映った日本シリーズで戦っているヤクルトとオリックスの選手たちも寒そうだった。寒くなってくると、外を歩くときにやたらとちっちゃいペットボトルのホットのカフェオレが飲みたくなる。なぜかあれが美味しく感じる。お湯で溶かす粉のカフェオレも美味しいのは美味しいんだけれど、ちっちゃいペットボトルのホットのカフェオレには及ばない。キルアじゃなきゃダメなんだってくらい、あれが美味しい、あれが飲みたくなる。家にもコンビニやスーパーにある温かさを保つ機械を置いて、そこにちっちゃいペットボトルを並べていつでも飲めるようにしたい。そう思って調べてみると楽天でその機械が売られているのを見つけた。

 

item.rakuten.co.jp

 

三万円ぐらいで売られていて、意外と買おうと思えば買えるぐらいの値段。ただ、調べたはいいものの、そこまで本気で欲しいと思っているわけではなくて、なんか勢いで言ってしまっただけで、ぶっちゃけ本当は欲しいなんて微塵も思っていないから、意外と買える値段だとしてもそれはそれで困ってしまう。それにちっちゃいペットボトルのホットのカフェオレは外を歩きながら飲むから美味しいのであって、家で飲むとなんか思ってたのと違うってなりそうだ。いざ飲める環境を整えたら整えたで、多分そうなると思う。M-1のときの笑い飯みたいになると思う。絶対そう。


そんなペットウォーマー(おそらくこれが正式名称)を調べていて思い出したのが、幼稚園のころの冬のこと。冬になると1週間のうちのどこかで、持ってきたお弁当をまさにペットウォーマーのような恒温器に入れてお昼まで温めておくことができる日があった。その日が来ると母親はお弁当に星の王子さまカレーみたいな子ども用のカレーを入れてくれて、自分はそれがめちゃくちゃ好きで食べられる日が毎回楽しみだった(調べてみると正式名称はカレーの王子さまでした。なぜか星の王子さまが混ざってしまいました)。一度、温めておいてくれる日であることを母親が忘れてお弁当にイチゴを入れてしまい、食べるころには温められたイチゴがフニャフニャのドロドロになってしまっていた記憶もある。今になると、お弁当を温かいままにしておくのは雑菌が繁殖しやすい環境になってそうで衛生上どうなのかとは思うけれど、やっぱりご飯は温かいほうが美味しいから、あれはあれで良かったと思う。


話は変わって、最近レイ・ブラッドベリの小説「ウは宇宙船のウ」を読んだ。

 

 

小説の表紙には英語の原題である「R is for Rocket」の文字も書かれていて、それを見てなんで日本語版のタイトルも「ロはロケットのロ」にせんかってん、と思った。文庫本の後ろの方に載っている各短編の原題も「Rocket」という単語がめちゃくちゃ出てくる。でも、確かに小説を読んでいると、出てくる乗り物はアポロみたいなロケットというよりはスターウォーズのミレニアムファルコンみたいな宇宙船を想像した方がしっくり来る感じで、そうするとタイトルを「ウは宇宙船のウ」に変えたのもなるほどなと思えてきた。ってことは、英語のRocketには日本語のロケットという意味以外に宇宙船的なイメージも含まれているんだろうかと思い調べてみると、どうやらそういうわけでもなさそうだった。

 

eikaiwa.dmm.com


日本語の宇宙船は英語で言うと「Spaceship」で、やっぱそうよな、正直調べる前に頭の中に一回「宇宙船=Spaceship」って浮かんできたけどな、となった。そうなると原題の方の「R is for Rocket」ってタイトルがどうなん?という、まさかの本家にいちゃもんをつけるような考えが頭に浮かんでくる。しかし考えてもみれば、ブラッドベリの「R is for Rocket」は1962年に出版されていて、そのころにはまだアポロ11号が月に届いてすらいなかったもんだから(1969年7月20日に月面に着陸)、宇宙船なんてものはまだそんなにメジャーなものではなかったのかもしれない。なんならアポロ計画自体は1960年に始まったものであり、「R is for Rocket」が出版された1962年はおそらくロケットの全盛期真っ只中。だからタイトルが「R is for Rocket」 になってもなんらおかしくはない気がしてくる。では一体、Spaceshipの概念はいつぐらいからポピュラーなものになったのだろうか。いや、でも訳者の大西尹明さんは翻訳版の「ウは宇宙船のウ」 の初版が出版された1968年の時点で「宇宙船」というワードを使っている。日本人の大西さんが使っているのであれば、当時ソ連と宇宙開発の一番をかけて争っていたアメリカでは、それこそSpaceshipという言葉は普通に知れ渡っているもんだったのかもしれない。ていうか小説読んでたら別に宇宙船っぽい乗り物ばっかりじゃなくて、普通のロケットも出てくる。別に宇宙船という乗り物が普通に想像できる時代であったとしても「R is for Rocket」というロケットメインのタイトルでもおかしくない内容。無駄に色んなことを考えてしまった。そして、最終的になんやかんやで「ウは宇宙船のウ」というタイトルにはしっくり来ている。「ロはロケットのロ」ってなんだかショボいもんね。


こういう海外作品の邦題で引っかかるものとして一番に頭に浮かんでくるのは「ビートルズがやって来るヤァ!ヤァ!ヤァ!」である。原題は「A Hard Day's Night」で、もはや原型なんてものは跡形もなく消え去っているのだが、とりあえずビートルズの作品だと一発で分かるように付けられたんだなということは分かる。とにかくその一点だけに集中して、とりあえずビートルズのアルバムって分かりゃあ売れるだろうから、なんとしてもそれと分かるように……よしっ!タイトルは「ビートルズがやって来るヤァ!ヤァ!ヤァ!」だ! って感じで名付けられたのかと思うと、なんだか微笑ましい気持ちになる。ヤァ!ヤァ!ヤァ!て。いやヤァ!ヤァ!ヤァ!て。他にも、ポール・サイモンのアルバム「Still Crazy After All These Years」の歌詞カードで、収録されている同名曲の歌詞の「crazy」の部分が「狂っている」と訳されていて、そこはまだ君に夢中になってるみたいなニュアンスでいいやん、狂ってるってやりすぎやろ、とか思った記憶があるが、恋っていうのはえてしてそういうもんなのかもしれんね。知らんけどね。昔の海外のアーティストとなると、あまり個々のアルバムを丁寧に一枚ずつ聴くことはなくて、ベストアルバムだけしか聴かないことが自分には多い。ボブディランやQueen、そしてサイモン&ガーファンクルもそう。結局、ベストアルバムが一番手軽で、それだけで満足してしまう。最近はPixiesのベストの「Here Comes Your Man」ばかりをやたらとリピートして聴いている。

 


Pixies - Here Comes Your Man (Official Video)

 

スキップとローファーの6巻が発売されているのを本屋で見つけて手に取ると、帯にアニメ化決定!との文字が。

 

 

自分はアニメをそんなに見ないから、多分スキップとローファーがアニメ化されても見ないだろうけれど、めちゃくちゃ好きな漫画だからなんだか嬉しい。多分見ないだろうにも関わらずよ。ただ、帯にアニメ化決定!とあるせいで、これまで書かれていた「みつみといれば、〇〇」シリーズが突然の終わりを迎えてしまった。やっぱりネタ切れになってしまったんだろうか。1巻から4巻までは「みつみといれば、いつでも〇〇」だったところが、5巻では「みつみといれば、それだけでミラクル☆」になっていて、"いつでも"から"それだけ"に変わった時点でキツい感出てたからな。

 


サンボマスター - ミラクルをキミとおこしたいんです-web edit ver.-

 

まあそんなことはどうでもよくて、6巻も面白かった。イケメンで優しい性格なのに人との距離を取ってしまう志摩くんは、女子にとってなんて悩ましい存在なんだ。そして、みつみちゃんと志摩くんの電車の中での会話が良いし、5巻から6巻にかけて読んでいるとナオちゃんのことがめっちゃ好きになるしで、ホンマにいい漫画。とはいえ漫画の中では確実に時間は進んでいて、みつみちゃんの高校1年目も終わりを迎えた。いつかは終わる高校生活。そう思うとそれ町の時系列シャッフルって、高校3年間の時間の経過を感じさせながらも好きなタイミングで色んな話を書くことができる、いいシステムだったんだなと思う。

 

あとは面白いという噂を聞いたので、鳥山明の「SAND LAND」を読んだ。

 

 

まあ、ストーリー自体はわりと単純でぶっちゃけそんなに面白いわけではないのだけれど、キャラの造形が可愛かった。シーフが特に。鳥山明はちょっと生意気な子どもとオッサンが好きなんだろうか(じいさんを描くのが楽しいとは、表紙カバーの折り返しで言っている)。ベルゼブブとシーフのコンビがいい。っていうかシーフがいい。オッサンのわりに活躍したら普通にはしゃぐのがいい。SAND LANDを読んでいると、なんだかアラレちゃんを読み返したくなってくる。あとは森とんかつの「スイカ」って漫画にもちょっとハマってます。THANK YOU!